日々の栞

本や映画について気ままに書く。理系の元書店員。村上春樹や純文学の考察や感想を書いていく

映画

クリストファー・ノーラン監督の新作『オッペンハイマー』についてまとめてみた

www.youtube.com クリストファー・ノーラン監督が新作映画『オッペンハイマー(Oppenheimer)』が今年公開される。キリアン・マーフィー主演で、原爆の父として知られるロバート・オッペンハイマーを描いた映画だ。 公開が待ちきれないので、現状分かっている…

90分deシネマ / 90分で観れる雰囲気がおしゃれな映画

映画はストーリーに入り込むことで、驚きや楽しみ、ワクワク、ドキドキ、などの色んな感情を体験できる優れたエンターテイメントだ。だが、時間に追われる現代社会では2〜3時間の映画を見ている余裕がないという人も多いだろう。なので大体90分程度で観れ…

コミカルなウディ・アレン流サスペンス / 『タロットカード殺人事件』 ウディ・アレン

『マッチポイント』を観た後に鑑賞したので、こちらもシリアスなサスペンスかと思いきや、シニカルなユーモアに溢れたいつものウディ・アレン作品だった。まさにコミカルなウディ・アレン流サスペンス。主演女優は『マッチポイント』に引き続き、スカーレッ…

90分deシネマ / 90分で観れるモノクロ映画

映画はストーリーに入り込むことで、驚きや楽しみ、ワクワク、ドキドキ、などの色んな感情を体験できる優れたエンターテイメントだ。だが、時間に追われる現代社会では2〜3時間の映画を見ている余裕がないという人も多いだろう。なので大体90分程度で観れ…

バルセロナでの情熱的な恋愛模様 / 『それでも恋するバルセロナ』 ウディ・アレン

『マッチポイント』・『タロットカード殺人事件』につづいてスカーレット・ヨハンソンを主役に据えたウディ・アレン監督の恋愛映画。一筋縄では行かない大人の恋愛模様を描いた恋愛映画。人生のほろ苦さや現実を突きつけてくる、ウディ・アレン監督らしい映…

人生は同じところを回り続ける観覧車 / 『女と男の観覧車』 ウディ・アレン

同じところを回り続ける観覧車 映画『女と男の観覧車』本国オリジナル予告編(日本語字幕) ウディ・アレンの映画を観ていると、何故か観覧車を思い浮かべることがある。 ストーリーの中で、主人公の人生に劇的な出来事が起こるけれど、最終的には収まるとこ…

ウディ・アレンのコメディミステリー / 『マンハッタン殺人ミステリー』 ウディ・アレン

肩の力を抜いて観れるコメディタッチのミステリー www.youtube.com ふと、ウディ・アレンの映画が観たくなるときがある。疲れているから重い映画は見たくないけれど、軽いコメディは見たい。そんなときは間違いなくウディ・アレンの映画をみる。ウディ・アレ…

おしゃれ映画の代名詞!ウディ・アレン監督のおすすめ映画10選

多くの人に愛されているウディ・アレン作品 『映画と恋とウディ・アレン』予告編 ある時は人生の不条理をコミカルに描き、ある時はラブストーリーをロマンチックに演出してきたウディ・アレン監督。アカデミー賞に何度もノミネートされ、今でも精力的に映画…

映画でムラカミワールドを堪能!村上春樹原作の映画まとめ

日本を代表し、世界中で読まれている村上春樹作品。卓越した比喩と、謎めいたストーリー、ムラカミワールドとしか形容のできない唯一無二の世界観、村上春樹の魅力を語り出すとキリがない。 村上春樹作品が持つ雰囲気は映像化するのが難しいと思うのだが、こ…

ビター&スイートな大人のおとぎ話 / 『カフェ・ソサエティ』 ウディ・アレン

ウディ・アレン監督の新たな21世紀ベスト作品! お洒落なBGMが流れ、真っ暗なスクリーンにタイトルが浮かび上がるオープニング。このウディ・アレン印のオープニングを観ると、今年もウディ・アレンの映画を観れると顔がにやついてくる。前作の『教授のおか…

フィクションは人生に必要か? / 『カイロと紫のバラ』 ウディ・アレン

人はなぜ映画を観るのだろう? 人生における映画(フィクション)の役割とは何か? そんな問いに答えるのがウディ・アレンの隠れた名作『カイロの紫のバラ』だ。この映画では、映画そのものが題材になった作品だ。劇中では、映画の画面から登場人物が出てく…

華やかなセレブの裏側は? / 『セレブリティ』 ウディ・アレン

www.youtube.com 作家志望の芸能記者リーは、なんとかセレブリティの仲間入りをしようと、女優、モデル、人気俳優に近づくが、ことごとく振り回される。その彼と離婚した元妻ロビンは、自分の生きかたをマイペースで貫き、いつのまにかセレブリティの仲間入…

パリは移動祝祭日 / 『ミッドナイト・イン・パリ』 ウディ・アレン

www.youtube.com 『ミッドナイト・イン・パリ』は、ヘミングウェイのエッセイ『移動祝祭日』で描かれている1920年代のパリを舞台にしたロマンチックファンタジーだ。ウディ・アレン監督の作品の中でもベスト3に入るんじゃないかなと思う。 あらすじは、主人…

ウディ・アレン監督はどのようにして生まれた? / 『映画と恋とウディ・アレン』

『アニー・ホール』や『ミッドナイト・イン・パリ』など数々の名作を残してきたウディ・アレン監督。多作な映画監督として知られるウディは、アカデミー賞に何度もノミネートされ、今でも第一線で映画を撮り続けている。名作を生み出し続けてきた彼の映画作…

ウディ・アレン版「罪と罰」 / 『教授のおかしな妄想殺人』 ウディ・アレン

Irrational Man www.youtube.com 教授のおかしな妄想殺人!?正直に言うと、初めてみたとき、おかしなタイトルだなと思った。原題はIrrational Manで、日本語にすると『不合理な人』といった感じになるだろうか。ウディ・アレンの映画には原題と違った邦題が…

人生はそんなもんさ / 『僕のニューヨークライフ』 ウディ・アレン

ウディ・アレン といえばニューヨークだ。『マンハッタン』など、これまでにニューヨークを舞台にした映画を数多く撮ってきた。最新作の『レイニーディ・イン・ニューヨーク』もタイトル通り雨が薫るニューヨークを舞台にした映画だ。ウディ・アレンのニュー…

ドラマでも変わらないウディ・アレン / 『ウディ・アレンの6つの危ない話』 ウディ・アレン

Crisis in Six Scenes - Official Trailer | Prime Video - YouTube ウディ・アレンのドラマがPrime Videoに公開されているので観てみた。タイトルは『Crisis in Six Scenes』、日本語だと『ウディ・アレンの6つの危ない話』 だ。 ウディ・アレンの映画とい…

大切なものは失ったあとに気付く / 『ギター弾きの恋』 ウディ・アレン

ドキュメント?フィクション?伝説のギタリストを描いた映画 「ギター弾きの恋」はウディ・アレンの映画の中でも変わった映画だ。ギターは上手いが性格に難があるギタリスト:エメット・レイをドキュメンタリータッチで描いた伝記映画という風になっている。…

新海誠『すずめの戸締まり』の小説が8月に発売されることについて

www.youtube.com 今年公開を楽しみにしている映画が、新海誠の最新作『すずめの戸締まり』だ。 最近では、特報動画が公開されていた。 前作の『天気の子』や『君の名は。』のように、『すずめの戸締まり』でも「災い」が物語の鍵になるようだ。これはセカイ…

新海誠へのオマージュに満ちた青春アンソロジー /『詩季折々』

失いたくない思い出を抱えた若者たちの青春アンソロジー 『詩季織々』 予告篇 スタジオジブリを率いる宮崎駿監督は世界に大きな影響を与えてきた。今では宮崎駿監督に続いて、新しい才能がどんどん頭角を現している。その一人が新海誠だ。 美しい情景描写や…

新海誠の最新作『すずめの戸締まり』の特報が公開されていた件について

www.youtube.com 気付かないうちに新海誠の最新作『すずめの戸締まり』の特報動画が公開されていた。 友達に言われなかったらしばらく気付いてなかっただろう。持つべきものは信頼できる友人である。感謝感謝。 さて、『君の名は。』と『天気の子』では自然…

ウディ・アレン監督の笑えるユーモア映画まとめ

ユーモアが魅力のウディ・アレン作品 『映画と恋とウディ・アレン』予告編 疲れているから重い映画は見たくないけれど、軽いコメディは見たい。そんなときは間違いなくウディ・アレンの映画をみる。ウディ・アレンの映画はストーリーを楽しむというよりも、…

『花束みたいな恋をした』 麦と絹のお気に入りの作家まとめ

『花束みたいな恋をした』本編映像【2人だけの新生活編】 麦と絹の「花束みたいな恋」の始まりと終わりを描いた『花束みたいな恋をした』。 脚本は坂本裕二さんだ。カルチャーをこよなく愛する麦と絹が互いの共通点に惹かれ合い、恋に発展していく様は文化系…

人生は偶然に左右されるもの / 『マッチポイント』 ウディ・アレン

人生は偶然の連続だ。宝くじが当たったり、事故に巻き込まれたり、運命の人に出会ったり、世の中には人が制御できない偶然が多い。「人生は偶然によって大きく左右される」というテーマはウディ・アレンの映画で何度も使われている。 『マッチポイント』は偶…

ヌーヴェルヴァーグの影響を受けている映画まとめ

フランス映画の一大ムーブメント・ヌーヴェルヴァーグ 。今回はヌーヴェルヴァーグ の影響が色濃く反映されている映画を紹介したいと思う。 コーヒーをめぐる冒険 コーヒーをめぐる冒険(字幕版) 発売日: 2016/10/12 メディア: Prime Video 2年前に大学をや…

雨のニューヨークには魔法がかかる / 『レイニーデイ・イン・ニューヨーク』 ウディ・アレン

ウディ・アレン最新作「レイニーデイ・イン・ニューヨーク」日本版予告解禁 大学生のカップル、ギャツビーとアシュレーは、ニューヨークでロマンチックな週末を過ごそうとしていた。きっかけは、アシュレーが学校の課題で有名な映画監督ポラードにマンハッタ…

この世界は本当の現実なのか!?仮想現実をテーマにした映画5選

この世界は現実?それとも幻想? gigazine.net 一時期話題になったこのニュースのように、「この世界は現実か?」と問いかける思考実験が多い。例を挙げれば、「胡蝶の夢」や「水槽の中の脳」などがある。この手のテーマは昔から議論されてきてきた。「今生…

完璧な「翻訳」をめぐる冒険 / 『ドリーミング村上春樹』

10/19公開『ドリーミング村上春樹』公式予告編 完璧な文章などといったものは存在しない。完璧な絶望が存在しないようにね。 村上春樹読者なら大体が知っている有名な文章だろう。これは『風の歌を聞け』の冒頭の文章だ。文字通り、村上春樹はここから始まり…

ウディ・アレン最新作『レイニーデイ・イン・ニューヨーク』の公開日がついに決定!

ウディ・アレン最新作「レイニーデイ・イン・ニューヨーク」日本版予告解禁 大学生のカップル、ギャツビーとアシュレーは、ニューヨークでロマンチックな週末を過ごそうとしていた。きっかけは、アシュレーが学校の課題で有名な映画監督ポラードにマンハッタ…

甘酸っぱくて、ほろ苦い。ビターエンディングな恋愛映画まとめ

ほろ苦いビターエンディングの恋愛映画はいかが? トラウマ恋愛映画入門 (集英社文庫) 作者: 町山智浩 出版社/メーカー: 集英社 発売日: 2016/09/16 メディア: 文庫 この商品を含むブログ (1件) を見る 恋愛映画とかよく見るのだけれど、恋愛を拗らせている…