2021-04-01から1ヶ月間の記事一覧
メフィスト賞からデビューし、ミステリ・純文学の枠に収まらない小説を執筆してきた佐藤友哉。 サブカルチャーを小説内に取り込み、様々な意匠をパロディ的に用いるのが作風だ。先行作品を下敷きにし、オマージュ的な作品を多く執筆している。 代表例を挙げ…
三崎亜記は非現実的な小説世界に読者を誘う小説家だ。 見えない戦争を描いた『となり町戦争』や 、台風の代わりに鼓笛隊が日本に上陸する『鼓笛隊の襲来』など、日常から少しズレたような「少し、不思議(SF)」な小説を書き続けている。シュールレアリスムな…
大崎善生は、叙情的で透明感のある文体が魅力の小説家だ。 代表作『パイロットフィッシュ』のように瑞々しい恋愛小説を数多く書いている。大崎善生と言えば『聖の青春』や『将棋の子』のような将棋に関するノンフィクションを思い浮かべる人が多いかも知れな…
この前、直島にアート観光に行ってきた。 草間彌生の水玉かぼちゃや大竹伸朗が制作に関わった銭湯、地中美術館、ANDOミュージアムなど島中にアート作品があふれていて、まさにアートの聖地。 草間彌生や杉本博司といった有名な作家はもちろんのこと、知らな…
穂村弘は僕にとって「名前は聞いたことあるけど一冊も読んだことがない」作家だった。なんとなく読んでみたいなというのは前から思っていたので、本屋でたまたま見かけた『もしもし、運命の人ですか。』を読んでみた。結論から言うと、すこぶる面白かった。…
どんでん返し系の小説の帯に「2度読みたくなる」と書かれているのをよく見るけれど、結局のところ何回も読みたくなる小説って文体に魅力がある小説じゃないかなと思う。やっぱり、文章自体に魅力がないと何回も読みたいと思うことがない。やっぱり、ユーモア…
ユーモアが魅力のウディ・アレン作品 『映画と恋とウディ・アレン』予告編 疲れているから重い映画は見たくないけれど、軽いコメディは見たい。そんなときは間違いなくウディ・アレンの映画をみる。ウディ・アレンの映画はストーリーを楽しむというよりも、…
村上春樹とユニクロがコラボして、村上春樹の小説を題材にしたUTが発売された。これには結構驚いた。まさかユニクロと村上春樹がコラボするなんて。やれやれ。 UTからは『1Q84』や『ダンスダンスダンス』、『ノルウェイの森』、『スプートニクの恋人』、『19…