日々の栞

本や映画について気ままに書く。理系の元書店員。村上春樹や純文学の考察や感想を書いていく

2016-01-01から1年間の記事一覧

雨男・雨女についてのあれこれ

僕は雨男です。雨宿りしたら雨が止むのですが、外にでるとまた雨が降ってくる。家から出たタイミングで雨が降り出すのはしょっちゅうあります。イベント事の幹事をすると天気が悪くなり、挙げ句の果てに家から出すなと言われる始末。駅について外にでると雪…

深い関係性を求めて/「カンガルー日和」 村上 春樹

初めて読んだ村上春樹の小説は、高校の教科書に載っていた「カンガルー日和」だ。カンガルーの赤ちゃんを見に行くという、男女の何気ない1日を描いた小説だ。高校生の僕にとって、この小説はよくわからないふわふわした小説として映った。しかし、何度も読ん…

現代人の繋がりの薄さ / 「闖入者」 安部 公房

僕の1番好きな作家、安部公房の短編小説「闖入者」について書こうと思う。「闖入者」は『水中都市・デンドロカカリヤ』に収録されている短編だ。世にも奇妙な物語にありそうな、薄気味悪い小説である。民主主義で広く信じられている「多数決」という制度の暴…

伊坂幸太郎と映画

ミステリーや純文学、さまざまジャンルを越境して最高に面白い小説を書く作家、伊坂幸太郎。今日本でもっとも読まれている作家の一人ではないだろうか。 伊坂幸太郎の作品には有名な映画や映画監督がよく登場する。伊坂幸太郎は映画からの影響を大きく受けて…

スパゲティーに込められた孤独 / 「スパゲティーの年に 」 村上 春樹

カンガルー日和 (講談社文庫) 作者:村上春樹 講談社 Amazon 村上春樹といえば何かとスパゲティーを茹でがちだが(アルデンテが多い)、スパゲティーそのものを題材にした短編がある。それが「スパゲティーの年に」だ。「スパゲティーの年に」は『カンガルー…

ブログを始めてみた

前から始めてみたかったブログをやっと始めてみた。道のりが長かった...主に本や映画、ファッション、アートについて気ままに書いていきたいなと思っています。