2023-01-01から1年間の記事一覧
画家、版画家、陶芸家、作家、映画監督として活躍した芸術家を知っているだろうか? 多才さを発揮したこの芸術家は、池田満寿夫だ。エロスの作家とも呼ばれ、官能的な作風の作品を多く残した。 エーゲ海に捧ぐ (中公文庫) 作者:池田 満寿夫 中央公論新社 Ama…
www.youtube.com 人生はなんでもありだなと思わせてくれる映画がある。それがウディ・アレンの『人生万歳!』という映画だ。比較的最近のウディアレンの映画で、知名度はあまりないかもしれない。どちらかというと秀作の部類に入るのではないか。 ウディアレ…
村上春樹の小説世界では、すんなりと男女が関係を持つ。それはもう息を吸うように。「石のまくらに」という短編も村上春樹にありがちな男女が流れで関係を持つ系の話だ。この短編は最新刊の短編集『一人称単数』に収録されている。元は文學界に掲載された「…
〇〇夫人というタイトルを聞くと幼い頃にちらっと見た『真珠夫人』のことを思い出す。このドラマは、the昼ドラと言えるような内容だった。『真珠夫人』には原作小説があって、菊池寛が同名タイトルで小説を書いている。 こんな感じで小説には〇〇夫人という…
多くの人に愛されているウディ・アレン作品 『映画と恋とウディ・アレン』予告編 ある時は人生の不条理をコミカルに描き、ある時はラブストーリーをロマンチックに演出してきたウディ・アレン監督。アカデミー賞に何度もノミネートされ、今でも精力的に映画…
小説の中には、待っているものや人が来ないということを題材とした小説がある。個人的に、これらの小説を待ちぼうけ小説と勝手に読んでいる。 眠れる森の美女は王子様が来るまで眠りながら待ち続けているが、来るかわからないものを待ち続けるというのは不条…
夏目漱石の『こころ』といえば、男女の三角関係を描いた名作小説だ。 高校の国語で扱うことが多いと思うが、『こころ』の解釈は想像以上に多数ある。 そんな時に役に立つのが、研究者や文芸評論家が書いた研究本や解説本だ。数多くある夏目漱石『こころ』の…
芥川龍之介の名作短編小説として有名なのが「羅生門」だ。 高校の授業で扱うこともあり、読んだことがある人は多いだろう。 役人が門の上で死人の髪を盗んでいる老婆を見つけ、老婆の衣を奪って去るという衝撃的な内容だ。 この記事では、「羅生門」の時代設…
2023年が始まって数日が経ったが、そろそろ気になってくるのが芥川賞の受賞予想だろう。 大半の人は気になっていないかもしれないが、芥川賞受賞作を予想していこうと思う。年末年始に候補作を読んだので感想も合わせて書きたい。 皆さんご存知かもしれない…
1月の中旬には芥川賞・直木賞の発表がある。 当ブログでは芥川賞メインで紹介してきたのだが、今回から直木賞も紹介するようにした。 そもそも私は直木賞をそんなに信用していない。なぜ権威が高い直木賞を信頼していないのかというと、ある作家の扱いにある…
文豪と温泉には深い関係がある。川端康成などの文豪は旅館に泊まりながら執筆することが多かった。今も読まれ続ける名作の誕生の裏には、日本の温泉地があったのだ。 僕も温泉に浸かり旅館で優雅に在宅勤務をしたい…そんな僕のささやかな夢は叶いそうにない…
年が明けましたね。あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。 今年は平和で良い年になってほしいな。 元旦なのでお正月らしい記事を書いてみようと思う。 今年は卯年なので、タイトルにうさぎと入る小説を紹介したいと思う。 『楽隊の…