日々の栞

本や映画について気ままに書く。理系の元書店員。村上春樹や純文学の考察や感想を書いていく

卯年に読みたい!タイトルにウサギが入る小説まとめ

年が明けましたね。あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。

今年は平和で良い年になってほしいな。

元旦なのでお正月らしい記事を書いてみようと思う。

今年は卯年なので、タイトルにうさぎと入る小説を紹介したいと思う。

 

 

 

 

楽隊のうさぎ 』 / 中沢 けい

学校にいたくない。でもこの吹奏楽部になら少し、いてみたい気がする。毎日がブラス! ブラス!! ブラス!!! 忘れてませんか、伸び盛りの輝きを。親と子へエールを送る感動の物語。33万人の読者に希望を与えたロングセラー。

中沢けいの『楽隊のうさぎ』は、中学生が吹奏楽に打ち込んでいく姿を描いた王道の青春小説だ。

センター試験にも出題され、多くの人に読まれたロングセラーとなっている。

中学生という微妙な時期の心情を繊細に描いているので、とても共感できるのでは。

 

 

ホワイトラビット 』 / 伊坂 幸太郎

兎田孝則は焦っていた。新妻が誘拐され、今にも殺されそうで、だから銃を持った。母子は怯えていた。眼前に銃を突き付けられ、自由を奪われ、さらに家族には秘密があった。連鎖は止まらない。ある男は夜空のオリオン座の神秘を語り、警察は特殊部隊 SIT を突入させる。軽やかに、鮮やかに。「白兎事件」は加速する。誰も知らない結末に向けて。驚きとスリルに満ちた、伊坂マジックの最先端!

伊坂マジックが冴え渡っているのが『ホワイトラビット』だ。個人的には、伊坂幸太郎の作品で1番どんでん返しがすごいのがホワイトラビットだと思っている。怒涛のどんでん返しに圧倒される小説だ。世界が全てびっくり返るような感覚が味わえる。

仙台の高級住宅地で人質事件が発生。犯人と警察との緊迫した交渉戦や事件の鍵を握るオリオン座の秘密など、鮮やかな展開に目が離せなくなる。「白兎事件」の真相とは。

 

 

『ラビット病』 / 山田 詠美 

ふわふわ柔らかいうさぎのように、いつもくっついているふたり。キュートなゆりちゃんといたいけなロバちゃんの熱き恋の行方は?

山田詠美の『ラビット病』は、ゆりちゃんとロバちゃんという熱々のカップルを描いたキュートな小説だ。読んでいるこっちもほんわかしてしまう。

 

 

『兎の目』 / 灰谷 健次郎

新卒の教師・小谷芙美先生が受け持ったのは、学校で一言も口をきかない一年生の鉄三。心を開かない鉄三に打ちのめされる小谷先生だが、周囲とのふれ合いの中で次第に彼の豊かな可能性に気付いていく。

兎の眼』は、児童文学作家の灰谷健次郎の小説だ。舞台は、生活格差の小学校だ。生活環境が異なる人や住む世界が違う人と出会ったとき、求められるのは「多様性」への理解だ。時代性が色濃く出ているところは賛否が分かれるかもしれないが、多様性を受け入れるという点は現代に通じるところがあるのではないかと思う。

 

 

『うさぎパン』 / 瀧羽 麻子 

継母と暮らす15歳の優子は、同級生の富田君と初めての恋を経験する。パン屋巡りをしながら心を通わせる二人。そんなある日、意外な人物が優子の前に……。書き下ろし短編「はちみつ」も収録。

ほのぼのとした日常を描いているのが瀧羽麻子の『うさぎパン』だ。出来立てのパンのようにほっこりする文章が魅力だ。

 

 

『悪いうさぎ』 / 若竹 七海

女探偵・葉村晶(あきら)は、家出中の女子高校生ミチルを連れ戻す仕事を請け負う。妨害にあい、おまけに刺されてひと月の安静をやむなく過ごした矢先、今度はミチルの友人・美和を探すことに。やがて見えてくる高校生たちの危うい生態──親への猛烈な不信、ピュアな感覚と刃物のような残酷さ──その秘めた心にゆっくり近づく晶。打ち解けては反発するミチル、ナイスなゲイの大家・光浦たちとともに行方不明の同級生を追う。好評の葉村晶シリーズ、待望の長篇!

若竹七海の『悪いうさぎ』は、葉村晶シリーズの長篇小説だ。

 

 

『モモコとうさぎ』 / 大島 真寿美

モモコ、22歳。就活に失敗して、バイトもクビ。そのまま大学を卒業し、屋根裏部屋にこもってちくちくちくちく縫い物に没頭する日々を送っていた。だが、家を出なくてはならない日がきて……。たゆたうように世間を歩くモモコの背中のリュックの中にはうさぎが一匹、じっと彼女を見守っている。外国人労働者、格差社会、限界集落、超長寿社会、地方の共同体……よるべない私たちの現実と憂鬱、そして希望を描く、人生応援歌。

大島真寿美の『モモコとうさぎ』は、やるせない人生を生きる人々に贈る人生応援歌のような小説だ。外国人労働者、格差社会、限界集落、超長寿社会など憂鬱な現実に向き合い、そして希望を描いている。小説に登場するウサギの存在もすごくいい。

 

 

『ウサギの乱』 / 霞 流一

天宇受売命を祀る神社で、兎の骨が大量に出土した。2年後、宮司の変死を皮切りに怪死事件が濫発する。犯人の意図の全く読めない不可思議犯罪の行方は!? 警視庁警部倉吉高史と名探偵駄柄善悟のコンビが事件に挑む本格推理。

霞流一の『ウサギの乱』は、神社で起こる不可解な事件を描いたバカミスだ。作者の霞流一はありえないトリックが使われているバカミスで有名で、数多くの名作バカミスを書いている。

この『ウサギの乱』でも前代未聞のトリックが使用されている。感心するか、呆れ返るかはあなた次第。

 

以上、タイトルにウサギと入る小説の紹介でした。新年初読書に読んでみては!