「村上春樹、今年こそノーベル賞受賞なるか?」というニュースを見かける季節になった。
もう10月になったんだなと思う。「村上春樹、今年こそノーベル賞受賞なるか?」というのはもはや秋の風物詩だ。
産経新聞によると、村上春樹は今年もブックメーカー(賭け屋)において人気が上位らしい。毎年村上春樹はブックメーカーの予想上位に入っているのだが、今年もどうやら人気は衰えていないようだ。話題になっている各種ブックメーカーのオッズや予想記事を参考にして、ノーベル文学賞を予想してみた。
ラドブロークス (Ladbrokes)のオッズが見つからない
産経新聞によると村上春樹は二番人気のようだ。
英国のブックメーカー(賭け屋)ラドブロークスの受賞者予想(1日現在)では、村上さんは6氏と同率で2番人気。賭けの人気と実際の受賞者は必ずしも一致しないが、1番人気は仏作家ピエール・ミション氏となっている。2番人気には村上さんのほか、8月に米国で男に刃物で襲撃された英作家サルマン・ラシュディ氏の名前も挙がっている。
産経新聞はラドブロークス (Ladbrokes)というブックメーカーを参考にしている。村上春樹は6氏と同率で2位ということだったので、他の作家は誰なのか気になりラドブロークスを調べてみた。下にリンクを貼ったのがラドブロークス (Ladbrokes)の公式サイトだ。
サイト内を探してみたのだけれど、ノーベル文学賞に関しての部分が見当たらなかった。サイトとしては、ほとんどがスポーツ関係の賭けの内容だった。一体産経新聞はどの部分を参考にしたのだろう。引用元リンクを貼って欲しいなと思う。見つけた人がいれば、ぜひコメント欄で教えて欲しい。
Nicer Odds(ナイサーオッズ)のオッズを確認してみる
ラドブロークス (Ladbrokes)のサイトが見つからなかったので、別のサイトを参照してみた。そのサイトとは、Nicer Odds(ナイサーオッズ)というサイトだ。こちらはどうやらブックメーカーというわけではなくて、各ブックメーカーのオッズを比較するサイトのようだ。
上にノーベル文学賞のオッズについてのサイトのリンクを貼っておいたので確認してみて欲しい。
このサイトでは「Betsson」と「Unibet」というブックメーカーのオッズを載せているようだ。10/3時点でのオッズを以下に載せてみよう。
これをみるとミシェル・ウェルベック(Michel Houellebecq)やアンネ・カールソン(Anne Carson)、アニー・エルノー(Annie Ernaux)、サルマン・ラシュディ(Salman Rushdie)が人気のようだ。
ちなみにサルマン・ラシュディは8月に米国で男に刃物で襲撃されたことでも話題になった。
ミシェル・ウェルベックは『服従』や『地図と領土』などの刺激的な作品で有名な作家だ。
アンネ・カールソンはカナダの詩人だが、邦訳で読める作品はないようだ。
アニー・エルノーに関してはいくつかの作品が早川書房から出版されている。
今回のオッズを見ると、村上春樹の順位はそこまで高くないようだ。ブックメーカーによって一番人気は結構変わっているみたいだ。
またブックメーカーの予想を参考にして、受賞しそうな作家リストが英語版Wikipediaに載っているのでぜひ見てみて欲しい。
ノーベル文学賞を予想した記事
ノーベル文学賞の受賞者を予想した記事があったので紹介したい。
こちらの記事ではシリアの詩人アドニス(Adunis)やグギ・ワ・ジオンゴ(Ngũgĩ wa Thiong'o)、エドウィージ・ダンティカ(Edwidge Danticat)、ガリエル・ルッツ(Garielle Lutz)、スコラスティック・ムカソンガ(Scholastique Mukasonga) 、アンネ・カールソン(Anne Carson)、アニー・エルノー(Annie Ernaux)などが予想に上がっていた。
ちなみに、こちらの記事では村上春樹の名前は上がっていなかった。
個人的な2022年ノーベル文学賞の予想
最後に個人的なノーベル文学賞の予想を書こうと思う。
まず、村上春樹に関してだが、受賞はないかなと思っている。確かに村上春樹は世界中で読まれていて人気ではあるが大衆的すぎるきらいがあると思う。まあ、ノーベル文学賞を取らなくたって村上春樹作品の素晴らしさは変わらないと思っている。
個人的な予想としてはアンネ・カールソン(Anne Carson)かアニー・エルノー(Annie Ernaux)あたりが受賞するかなと予想している。
ノーベル文学賞は10月6日に発表される。栄光は誰の手に?