本好きな人なら書店で働くということに憧れる人が多いだろう。
僕自身、某大型書店で3年ほどアルバイトをしていた元書店員だ。
本が好きで、大学生の時に書店でバイトをしていた。
実際に書店員をやってみての感想なのだが、やっぱり書店員は本好きにとって最高のアルバイトだと実感した。
大学生など、本屋でアルバイトを考えている人に向けて書店アルバイトの魅力について余すことなく紹介していこうと思う。
書店アルバイトのすゝめ!
- 書店員限定の割引がある
- 結構力仕事が多い
- 岩波書店は返品不可
- 本好きなら自分の本の知識を活かせる
- 書店にいるだけで世の中の流れが分かる
- 書店員として働く中で面白い本に出会える。
- やっぱり本に囲まれて幸せ
書店員限定の割引がある
これは本屋によってあるところとないところがあると思うけど、アルバイトでも割引価格で本を買える特典がある。僕の働いていた書店では、書店のクレジットカードを使えば1割引きぐらいされていた。
本屋で働いて、その本屋で本を買う。まるで経済が回っていない。
バイト先で本を買いまくっていた先輩がいたのだが、社員さんからバイト代の代わりに本の現品支給でいいんじゃないかって言われていた。
結構力仕事が多い
本棚の整理をしているだけかと思いきや、書店員は力仕事が多いのだ。
新刊が段ボールに詰まって運ばれてくるので、運ぶのが大変。長時間本を運んでいると、腰が痛くなることもある。僕は大型書店で働いていたのだけど、常備というものがあった。
詳しく説明するとややこしいので簡潔にいうと、一年に一度専門書を入れ替えるみたいな仕事だ。各出版社ごとに入れ替える本が届き、入れ替えた後に段ボールに入れて運んだのでなかなか腕が疲れるのである。
岩波書店は返品不可
大事なことなので二回書きました。これは本屋あるあるというか、気をつけなければならない点だ。岩波書店は、ベージュ色の背表紙の、家の本棚においてあると徳が高そうに見える岩波文庫で有名な書店だ。
書店の物流に関係することなのだが、本や雑誌は売れなければ書店に返品することができる。なお、返品する時には不利益が発生しない。
これに対して岩波書店は新刊などの場合を除いて一度注文した本を岩波書店に返品できないのだ。これは書店員にとって万有引力の法則や、不確定性原理に並びたつほどの世の真理だ(そんなことはない)。
書店に岩波書店の本がない場合には、書店に注文することになる。この時に書店員が気をつけなければならないのが、お客様に「注文後は返品できません」と伝えることだ。もし、注文した後にお客さんから「もういらないです」って言われても、注文した以上返品することができないのだ。なので在庫が増えてしまうことになる。また傷んだ本も返品できなかったはずだ。
なのでみなさん、岩波文庫は丁寧に扱ってください。また、岩波書店を数多く揃えている書店を見たら、返品できないリスクを抱えてまでも名著を揃えている頑張っている書店だなと思ってください。
本好きなら自分の本の知識を活かせる
お客さんから、本のタイトルが分からないけど本を探してほしいと言われることがよくあった。こんな時に自分の本の知識を役立てることができる。例えば、「最近芥川賞を取った本を探しているんですが」などだ。
お客さんに感謝されて、お金も貰えるのだからいうことなし!
書店にいるだけで世の中の流れが分かる
書店にいて本のタイトルを見ているだけで、ある程度の世の中の流れが分かるというのが僕の持説だ。出版される本は、世間の興味やトレンドを反映していて、書店にいるだけで勉強になる。
例えば、いま大人気の機会学習や深層学習・人工知能に関する本は世間で騒がれる2~3年前から出版点数が増えていたように感じる(体感だけど)。最近だとメタバース関連やNFT、SDGs、中央銀行デジタル通貨などに関連した書籍の出版が増えているように思う。
今の流行りを追いかけるだけでなく、トレンドを先読みすることもできるので働きながら勉強ができるというのもメリットだ。
書店員として働く中で面白い本に出会える。
書店員としてアルバイトをしていると、普段は見ないようなジャンルの本の整理をすることがあるので、自分の知らなかった本に出会える。レジをしている時に、お客さんが買っている本が面白そうに見えることがよくある。そんなこんなで、また本屋で稼いだお金を本屋で使ってしまうんですよね。
やっぱり本に囲まれて幸せ
書店員の醍醐味は、たくさんの本に囲まれて過ごすことができることに尽きる。大型書店で働ければ、夢のような量の本に囲まれて過ごすことが出来る。本好きにとっては夢のような時間だ。僕自身アルバイトがつまらないと思ったことがないし、むしろ面白い本の発見の連続で、凄く充実していた。
書店でアルバイトおすすめです!