日々の栞

本や映画について気ままに書く。理系の元書店員。村上春樹や純文学の考察や感想を書いていく

東野圭吾『仮面山荘殺人事件』が舞台化される件について

prtimes.jp

東野圭吾の小説は数多く映画化されているけれど、中には意外とまだ映像化されていないのだなと思うものがいくつかある。

その一つが『仮面山荘殺人事件』だ。

仮面山荘殺人事件』は東野圭吾のどんでん返しの名作としてあげられる作品である。『ある閉ざされた雪の山荘で』と並んで、東野圭吾のどんでん返しの名作だ。『ある閉ざされた雪の山荘で』の方は映像化できないのだが、『仮面山荘殺人事件』の方は映像化できるタイプのどんでん返し小説だ。

今回、『仮面山荘殺人事件』が2023年に舞台化されるようだ。これにはかなり驚いた。

この記事では、舞台化される『仮面山荘殺人事件』について紹介したいと思う。

 

 

 

『仮面山荘殺人事件』ってどんな作品?

八人の男女が集まる山荘に、逃亡中の銀行強盗が侵入した。外部との連絡を断たれた八人は脱出を試みるが、ことごとく失敗に終わる。恐怖と緊張が高まる中、ついに一人が殺される。だが状況から考えて、犯人は強盗たちではありえなかった。七人の男女は互いに疑心暗鬼にかられ、パニックに陥っていった…。

どんでん返しの名作としてよく話題に上る『仮面山荘殺人事件』。どんでん返しにこだわった、クローズドサークルものだ。きっと貴方も騙される。この仮面山荘の面白いところはクローズドサークル(閉ざされた空間での殺人)が生まれる状況にこだわり、より必然的にクローズドサークルが生じるようにしているところだ。吹雪で閉じ込められたり、孤島に閉じ込められるというのはクローズドサークルのお約束だが、パターンが決まっているし設定に穴が多いのもある。都合よく吹雪起こりすぎじゃねとか、頑張ったら逃げれるとかツッコむところが多いものもある。まあ、クローズドサークルはミステリー好きには堪らない設定だけど。

この仮面山荘では古典的なミステリーの設定をそのまま使うのではなく、八人の男女が集まる山荘に逃亡中の銀行強盗が侵入したために外に出られなくなったという斬新な理由でクローズドサークルになる。そして衝撃のどんでん返し!ミステリー密度の濃い一冊だ。

 

 

『仮面山荘殺人事件』は2023年10月に上演

happinet-phantom.com

『仮面山荘殺人事件』は2023年10月11日から15日まで東京・サンシャイン劇場で上演される。また、18・19日には大阪・サンケイホールブリーゼでも上演される。

あのトリックがどのように再現されるのか気になるところだ。

 

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