最近本屋でびっくりしたのは、ゴダールの『気狂いピエロ』の原作小説が文庫化されていたことだ。『気狂いピエロ』に原作があったのかってところにまず驚いた。
あとは『気狂いピエロ』の原作は今までに邦訳されたことがないというのにも驚いた。
なんでこのタイミングで文庫化するのかなって思っていたけど、調べてみたらゴダールの代表作『気狂いピエロ』と『勝手にしやがれ』がリバイバル上映されているみたいだ。こちらも知らなかった。
学生の頃は、こういう情報は徹底的にリサーチしていたのだけれど、社会人になってからは時間の余裕がないこともあってかなかなか追いついていない。早くFIREして、健康で文化的な生活を送らねば。
ゴダールを知らない人向けに説明すると、映画の新時代を切り開いたヌーヴェルヴァーグ(フランス語で新しい波という意味)を代表する作家がゴダールだ。映画好きの人なら聞いたことがあるだろう。『気狂いピエロ』というのはゴダール監督の代表作だ。
ゴダールの映画はとにかく難解で、とっつきにくい。詩的なセリフが散りばめられ、理解するのが大変なのである。だが、この難解さや洗練されたセンスに惹かれてか、大学生の頃にはゴダールにどっぷりハマっていた。僕が大学生の時は、Netflixが全盛期を迎える前で、TSUTAYAでよくゴダールのDVDを借りていた。
ゴダールやトリュフォーといったヌーヴェルヴァーグの映画を語れたら、文化系として一人前という勝手なイメージがある。それもあってかヌーヴェルヴァーグの映画を漁るほどみたな。
ゴダールというかヌーヴェルヴァーグの映画のDVDってなかなかマニアックなので、普通のTSUTAYAには置いていないことが多かった。なので梅田にある大きなTSUTAYAにわざわざ行ってゴダールの映画を借りに行ったのはいい思い出だ。何回見ても、アンナ・カリーナのファッションは素敵だし、色褪せないよなって思う。
今ではすっかりTSUTAYAが廃れてしまった。ゴダールの映画はNetflixにはなく、U-NEXTぐらいじゃないと見れない。DVDを借りてゴダールの映画を浴びるようにみた日々に戻ってみたい気もする。
ちなみにだけれど、僕は『気狂いピエロ』のことをあまり理解できていない。セリフが詩的すぎて難しかったのだ。今回刊行された文庫を読んで、あまり分かっていなかったあらすじを理解して、リバイバル上映に再チャレンジしたいと思う。