日々の栞

本や映画について気ままに書く。理系の元書店員。村上春樹や純文学の考察や感想を書いていく

いつの間にか安部公房『けものたちは故郷をめざす』が復刊していた件

いつの間にか復刊していた

 

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そのときの僕は 書店でフラフラしていて、なんとなく新潮文庫安部公房の辺りをみていた。『砂の女』、『箱男』、『他人の顔』、『けものたちは故郷をめざす』、『燃えつきた地図』と文庫本が棚に並んでいた。

 

ん、ん、ん。なにか違和感を覚えた。何かおかしいものを見たような気がする。もう一度棚を見てみた。安部公房のプレートが刺さっているあたりから順番に、『砂の女』、『箱男』、『他人の顔』、『けものたちは故郷をめざす』、『燃えつきた地図』...ん?ん?ん?最初はこの違和感が何から生じているのか分からなかった。しかし、落ち着いて棚を見ていると、違和感の正体に気づいた。あれれ、『けものたちは故郷をめざす』が棚にある!この『けものたちは故郷をめざす』という小説は長らく絶版になっていたのである。いつの間にか復刊している…就活に現を抜かしている間に復刊しているとは。驚きである。

 

というわけで、『けものたちは故郷をめざす』が復刊していた。しかも新しいカバーになって再登場。このペースで他の安部公房作品も復刊してほしいものだな。

 

けものたちは故郷をめざす (新潮文庫 あ 4-3)

けものたちは故郷をめざす (新潮文庫 あ 4-3)