日々の栞

本や映画について気ままに書く。理系の元書店員。村上春樹や純文学の考察や感想を書いていく

安部 公房

日本の前衛文学の巨匠!安部公房のおすすめ小説5選

安部公房という作家をご存知だろうか?日本を代表する作家の一人で、晩年はノーベル文学賞受賞間近とも言われた作家だ。 その作風は非常に前衛的・実験的で、文学の概念を更新するような作品を数多く残した。 日本で前衛文学というと安部公房の名前が一番に…

安部公房が好きな人におすすめの作家

砂の女 (新潮文庫) 作者:公房, 安部 新潮社 Amazon 日本を代表する作家の一人、安部公房。前衛的・実験的すぎる作風で知られ、未来の残酷さを見抜いたSFなど数多くの作品を残した。極限状況における人間を描き、日本文学最高傑作とも称される『砂の女』、未…

謎が解決しない?謎解きを宙吊りにする謎解きミステリまとめ

ミステリあるいは探偵小説では、謎が提示され探偵がそれを解決するという枠組みを持つ。大体の推理小説はこのような枠組みを持つことは納得してもらえると思う。謎がそのまま放置されたら気持ち悪いだろう。 だが、小説の中にはこの探偵小説の枠組みを崩し、…

人が「何らかしら」に変身する変身譚・変身小説まとめ

「変身!」という掛け声といえば仮面ライダーだ。これは皆さんよく知っているだろう。 だが、掛け声「変身」の由来は何かと聞かれたら答えに窮するだろう。「変身!」の掛け声の由来は、意外にもフランツ・カフカの『変身』にあった。こんなところに文学の影…

いつの間にか安部公房『けものたちは故郷をめざす』が復刊していた件

いつの間にか復刊していた そのときの僕は 書店でフラフラしていて、なんとなく新潮文庫の安部公房の辺りをみていた。『砂の女』、『箱男』、『他人の顔』、『けものたちは故郷をめざす』、『燃えつきた地図』と文庫本が棚に並んでいた。 ん、ん、ん。なにか…

意外と絶版になっている安部公房の小説

意外と絶版になっている安部公房の小説 砂の女 作者: 安部公房 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 1962/01 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (1件) を見る 僕は安部公房が好きだ。人生で一番感銘を受けた本は何かと問われると、安部公房の『砂の女』と…

乃木坂46・齋藤飛鳥が文学女子すぎる件

乃木坂46に理想の文学女子がいた 齋藤飛鳥 SWITCH! (J-GENERATION 2021年4月号増刊) 鹿砦社 Amazon 大学生になったら、美しい文学女子とお近づきになりたい...これは全国の文学男子なら一度は思い描く妄想だろう。何を隠そう僕もその文学男子の一人なのであ…

現代人の繋がりの薄さ / 「闖入者」 安部 公房

僕の1番好きな作家、安部公房の短編小説「闖入者」について書こうと思う。「闖入者」は『水中都市・デンドロカカリヤ』に収録されている短編だ。世にも奇妙な物語にありそうな、薄気味悪い小説である。民主主義で広く信じられている「多数決」という制度の暴…