日々の栞

本や映画について気ままに書く。理系の元書店員。村上春樹や純文学の考察や感想を書いていく

2021-01-20から1日間の記事一覧

組織の不条理と戦争 /『小隊』 砂川 文次

芥川賞候補作の砂川文次「小隊」は組織の不条理を描いた戦争小説だ。「小隊」は、北海道にロシア軍が上陸し、日本の自衛隊と衝突するという架空の戦争を描いている。 まず著者が自衛隊出身ということもあってか、小説のリアリティに圧倒された。専門用語が頻…