『機動戦士Gundam GQuuuuuuX』第10話「イオマグヌッソ封鎖」では、物語が大きく前進した。イオマグヌッソが「シャロンの薔薇」を利用し人為的にゼクノヴァ核心に迫るような多くの事実が明かされた。「シャロンの薔薇」の正体が向こう側の世界のララァが乗っていたエルメスだという事実が明かされたし、向こう側のララァはシャアが助かる世界線を求めてループしていることも明かされた。
第11話「アルファ殺したち」では、行方不明になっていたシャアやシュウジが再登場した。やはり、シロウズはシャアだったか。タイトルの「アルファ殺し」とはやはりジークアクスのことだった。そして緑のゼクノヴァが…その他、衝撃の展開が多すぎた。一番はラストに異世界から例のヤツが登場したことか。毎回毎回情報が濃すぎるぞ、ジークアクス。
この記事では、『機動戦士Gundam GQuuuuuuX』第11話「アルファ殺したち」の感想・考察・解説を書きたい。ネタバレを含むので、未視聴の方は気をつけて。
- 第11話「アルファ殺したち」あらすじ
- ジークアクスの新形態
- 銃の使い道
- シャリアブルVSエグザベ
- アルファ殺しとは?
- 真のゼクノヴァとは?
- シロウズはやはりシャアだった。
- シュウジがついに再登場
- エンディングで「BEYOND THE TIME(メビウスの宇宙を越えて)」が流れる
- 『機動戦士Gundam GQuuuuuuX』のラスボスはまさかのガンダム?
- 第11話のガンダムシリーズオマージュ・小ネタ
- 最終話「だから僕は•••」ではマチュとニャアンとガンダムが対決する?
- 「だから僕は•••」は自伝のタイトルと同じ
- いよいよ、次で最終回!
第11話「アルファ殺したち」あらすじ
イオマグヌッソの中心部にたどり着いたマチュとジークアクスはニャアンの駆るジフレドと邂逅し、戦闘に発展する。ニャアンは地球に向けてもう一度イオマグヌッソを起動させようとするのだが、冷却中でイオマグヌッソは起動できなかった。マチュが操縦するジークアクスはジフレドのオールレンジ攻撃を見事にかわしてみせる。マチュとニャアンはお互いに、ジークアクスのパイロットがマチュで、ジフレドのパイロットがニャアンであることに気づく。マチュはオメガ・サイコミュのリミッターデバイスを破壊し、時間凍結された「シャロンの薔薇」に干渉する。ジークアクスは「シャロンの薔薇」に取り付けられていたパーツを外すことに成功する。その際にシュウジが再び姿を表す。
また、シロウズはキシリアと遭遇し、シロウズの正体がシャアということが明かされる。シロウズはシャアの軍服姿に戻り、ゼクノヴァで姿を消したはずの「赤いガンダム」も再び姿を現す。シャアはシュウジに赤いガンダムを託していたようだ。シャアはゼクノヴァを引き起こす「シャロンの薔薇」の消滅を狙っていた。一方、ニャアンはマチュを撃とうとしたキシリアを狙撃する。マチュはシャアを止めるために出撃する。「シャロンの薔薇」の内部にいたララァが目を覚まし、緑のゼクノヴァが発生する。「シャロンの薔薇」が引き起こした緑のゼクノヴァによって別世界からガンダムがやってくるのであった…そして、シュウジは向こう側の世界からやってきたことも明かされる。
ジークアクスの新形態
初っ端にマチュとニャアンの戦闘があったのだが、マチュはジフレドのオールレンジ攻撃を見事にかわして見せる。
マチュは、背後に迫るジフレドのビットと、側面から射撃するジフレドを両方捉え、避弾を回避していた。ビットのビームはシールドで防ぎ、ジフレドのビームはギリギリで回避している。アムロが乗り移ったかのような神業である。ビットは全く見ずに回避しているのがすごい。すなわち、アムロと同じ後ろにも目がついているわけです。
これはヒゲマンことシャリアブルとの修行の成果だろうか。やはり第9話と第10話の間のエピソードが端折られているな。いつかこの辺りの補完エピソードが見たいな。
ジークアクスは機体の周囲にブラックホールのような球体を身に纏った新しい姿を見せた。オメガサイコミュのリミッターデバイスを破壊することによってジークアクスはこの姿になった。時間凍結のせいで誰も「シャロンの薔薇」の内部に干渉できなかったが、このモードのジークアクスは時間凍結された「シャロンの薔薇」に干渉することができる。
ジークアクスは「シャロンの薔薇」に取り付けられたパーツを取り外すことに成功する。このシーンだが、『新劇場版エヴァンゲリオンQ』で、ロンギヌスの槍を引っこ抜くエヴァ第13号機に見えなくもない。毎回エヴァっぽいシーンがあるな。
銃の使い道
第10話では、マチュはシャリアブルから、ニャアンもキシリアから拳銃を受け取っていた。なので、てっきり11話では二人が戦場で撃ち合うシーンがあるんじゃないかなと思っていたのだが、銃はそれぞれ意外な場面で使われていた。
まず、マチュだが、ジークアクスのオメガ・サイコミュのリミッターデバイスを破壊するのに銃を使用していた。
一方、ニャアンはマチュを狙うキシリアを狙撃するのに使用した。キシリアからもらった銃でキシリアを打つという。キシリアがニャアンを利用しているだけというのを感じ取ったから、ニャアンは狙撃したのかなと思っている。
シャリアブルVSエグザベ
第11話では、ついにシャリアブルとエグザベの戦闘が発生した。キケロガを操ってサイコガンダムを瞬時に沈めたシャリアブルとギャンでビグザムを制圧したエグザベの戦いは見応えがあった。序盤はシャリアブルが押していたのだが、緑のゼクノヴァが発生したせいか、ニュータイプとしての力が引き出されたエグザベは、まさに別人のような動きを見せる。シャリアの繰り出す全方位からのオールレンジ攻撃を、なんと全弾回避して見せる。この時、シャリアブルは「できればあなたのようなニュータイプを殺したくはないのですが」と言っており、この言葉からもシャリアが本気でぶつかっていたことが分かる。
アルファ殺しとは?
ここで気になるのが、タイトルにある「アルファ殺し」だ。果たして、アルファ殺しが何を意味するのだろうか?
アルファ殺しに関連すると思われるのが、GQuuuuuuX(ジークアクス)だ。第3話でジークアクスの機体OSコンソールのステータス表示には「alphacide」(アルファ殺し)と書かれていた。alphacide、まさしくアルファ殺しだ。
なので、アルファ殺しに該当するのはジークアクスではないかと思う。第11話ではリミッターを解除したジークアクスが、4つのミニブラックホールをに身まとい、時間凍結された「シャロンの薔薇」に干渉していた。
ただタイトルが「アルファ殺したち」と複数形になっているので、ジークアクス以外にもアルファ殺しの機体があるのではないかと思う。その機体は「ジフレド」ではないかなと考えている。ジフレドもアルファ殺しに該当するか。
実際に第11話の冒頭では、シロウズことシャアがジークアクスとジフレドを指して「アルファ殺しが2機揃ったか」と言っていたので、「アルファ殺したち」はジークアクスとジフレドのことを指すのだろう。また、「シャロンの薔薇」をこの世界から無くそうとしているシャアとシャアの乗る「赤いガンダム」もアルファ殺しに該当するのではと思う。
アルファ殺しとあるが、そもそもアルファとは何なのか?個人的に考えているのが、アルファとは「シャロンの薔薇」の内部にいるララァのことではないかと考えている。
「シャロンの薔薇」の内部にいるララァは複数の世界を移動できる存在だ。このララァはシャアが助かる世界を求めていくつもの世界をやり直して来たことが9話で仄めかされている。複数の世界を遷移するうちにジークアクス世界に迷い込んだのが、「シャロンの薔薇」だと考えられる。「シャロンの薔薇」内部のララァがゼクノヴァの原因と考えられる
真のゼクノヴァとは?
ゼクノヴァは、サイコミュを搭載したガンダム、ニュータイプ、「シャロンの薔薇」によって引き起こされる時空間転移現象だと考えれていた。「ゼクノヴァ」が発生すると、大規模な発光現象が起こり、広範囲の空間や物質そのものが消失する。ミノフスキー粒子の相反転現象とも呼ばれていた。これまでに、ソロモン会戦、イズマコロニー、そしてイオマグヌッソと3回紫色のゼクノヴァが起こってきた。また、「シャロンの薔薇」がジークアクス世界に現れたときは緑色のゼクノヴァのような現象が確認された。
第11話では我らがコモリン(コモリ・ハーコート)がノリノリで解説してくれた。
ゼクノヴァとは、ジークアクス世界と別世界の境界が破れ、エネルギーが交換される現象のことだという。ただ、エネルギーの交換とは言っても、これまでに観測された3回の紫色のゼクノヴァでは、エネルギーはジークアクス世界の「外」に流出する方向だった。「外」に流出する方向ということで、紫色のゼクノヴァはソロモンやサイド6の一部、そしてア・オバ・クーはどれも別世界に飛ばされている。
しかし、今回発生した緑色のゼクノヴァは逆で、エネルギーがジークアクス世界の「内部」に流入してくる現象である。緑のゼクノヴァを振り返ってみると、「シャロンの薔薇」や「RX-78の2 ガンダム」と別世界からジークアクス世界に転入してきているのである。
シロウズはやはりシャアだった。
イオマグヌッソの建設現場に配属されているとされる、前髪で視線を隠したスーツ姿の金髪の男性がシロウズだ。第8話の終盤で空港に登場したのだが、その容姿がシャア・アズナブルを彷彿とさせることから、シャアの別の姿ではないかと言われていた。
第10話「イオマグヌッソ封鎖」でもシロウズが再登場した。イオマグヌッソがジフレドに襲撃されるのだが、シロウズはニュータイプの能力を使ったのか見事に逃げ仰せている。
第11話でシロウズがキシリアと対峙した際に、シロウズの正体がシャア・アズナブルだと明かされた。
ララァの干渉のせいか、シロウズの姿からシャアの軍服姿に変化した。その変身の様子はまさに魔法少女だった。まどマギかな。これは、「シャロンの薔薇」の中で眠るララァが記憶している姿になったのだと思われる。
シャアの目的だが、ジークアクス世界を歪めている「シャロンの薔薇」を排除するためにシロウズとしてイオマグヌッソに潜入していたようだ。シャアはゼクノヴァで向こう側の世界を見たからか、ララァがシャアがアムロに殺されない世界を探して何度も世界をやり直していることを知っていた。
シュウジがついに再登場
第11話では、ゼクノヴァとともに消滅したシュウジが姿を現す。シュウジがいなくなったせいで色々事件が巻き起こったのだがそれはおいておこう。
シャアの回想によると、シャアは「赤いガンダム」をシュウジに託していたようだ。そうなるとシャアはどうやってソロモン会戦でのゼクノヴァから戻ってきたのかが不明であるが。
また、シュウジはどうやら「シャロンの薔薇」の内部にいるララァに思いを寄せているようだ。
後半では、「シュウジはジークアクス世界を終わらせるために向こう側の世界からやってきた」という衝撃の事実が明かされる。
緑のゼクノヴァによって、ガンダムがやってくるのだが、シュウジが登場して戦うことになるのか。
となると、 シュウジへ語り掛けていたガンダムが赤いガンダムではなく正史ガンダムの可能性があるということか。シュウジの口癖で「〇〇とガンダムが言っている」というのがあったが、これまではシュウジは「赤いガンダム」の意思を代弁しているのだと思っていた。でも、このガンダムが「向こう側からやってきたRX-78の2ガンダムの声」だったとすると、話はだいぶ変わってくる。シュウジが聞いていた声とは、向こう側の世界いるガンダムパイロットのアムロの声という可能性がありそうだ。
シュウジ=アムロ説もでてきたなと思う。ララァに思いを寄せているというのもシュウジ=アムロを裏付ける証拠かもしれない。
最終回ではシャアとマチュがシュウジと戦う展開になるのかな。
エンディングで「BEYOND THE TIME(メビウスの宇宙を越えて)」が流れる
エンディングでサプライズがあったのだが、「BEYOND THE TIME(メビウスの宇宙を越えて)」が流れた。「BEYOND THE TIME」は『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』の主題歌だ。しかも「BEYOND THE TIME」が流れながら、向こう側の世界からガンダムが登場するという。正史の世界からアムロがやってきたのか?何度やってもシャアは白いガンダムに殺されてしまうということなのだろうか。
「メビウスの輪から抜け出せなくて いくつもの罪を繰り返す」という歌詞が、ララァがやり直している世界の「何度やり直してもシャアがアムロに殺されてしまう」という展開に重なってしまう。
『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』との繋がりがあると考えると、このガンダムはアクシズ・ショック後にジークアクス世界に迷い込んできたという仮説を立てることができる。「BEYOND THE TIME」は、「逆シャア」だとアクシズ・ショックの直後に流れる曲だ。ジークアクス世界では、シュウジがガンダムを召喚する直前、向こう側と繋がった際に「BEYOND THE TIME」が流れる。
なので、「BEYOND THE TIME」は『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』の終わりと『機動戦士Gundam GQuuuuuuX』の第11話が繋がっていることを示唆しているのではないか。
ただ、逆シャアとジークアクスが繋がっていると考えると、なぜ出てくる機体がRX-78-2なのかということになる。それに対する仮説としては、逆シャアのニューガンダムがララァの記憶が濃いRX-78-2の姿に変わったんじゃないかなと考えられる。シャアも「シャロンの薔薇」内部のララァの干渉によって赤い士官服へと変わっていたし。まあ、可能性の話ではあるが。
『機動戦士Gundam GQuuuuuuX』のラスボスはまさかのガンダム?
『機動戦士Gundam GQuuuuuuX』のラスボスだが、正史か別世界のガンダムということが判明した。 形式番号RX-78-2、ガンダム、まさかの登場。てっきり、ジオングとかかなと思っていたのだが...緑のゼクノヴァが発生し、向こう側の世界からガンダムがやってきた。ラスボスはシュウジとガンダムってことなのか?それともアムロが乗っている?これは衝撃展開すぎる。米津玄師が爆笑した展開ってこのことなのかもしれない。アムロがシャア絶対殺すマンということか…
マチュとニャアンがマブを組んでガンダムと戦うとかあれば熱い展開だなと思う。
第11話のガンダムシリーズオマージュ・小ネタ
第11話でも、過去のガンダムシリーズのオマージュや小ネタが散りばめられていた。
まずは『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』のオマージュだ。エンディングで「BEYOND THE TIME」が流れるというのもあったが、それ以外にもオマージュがある。イオマグヌッソの中で気持ち悪くなっていたニャアンだが、「逆襲のシャア」でクエスが戦闘中に感じていた感覚と似ている。あとは、シロウズが前髪をかき上げたシーンだが、シャアが総帥になる演出へのオマージュだろう。あと、ましゅの操作するジークアクスがニャアンの乗るジフレドを巴投げするシーンがあるのだが、これはアムロの巴投げのシーンのオマージュかもしれない。
続いての小ネタは「Zガンダム」だ。イオマグヌス内の劇場が出てきたと思うのだが、この空間はゼータガンダム最終話の劇場シーンのオマージュだ。ゼータガンダムでは、ハーマンがシャアを勧誘し、カミーユが乱入していた。ジークアクスでは、キシリアがシャアを勧誘し、マチュが乱入してと役割がそのまま重なっている。そして三角コーンがシロッコを表しているのだと思う。これはちょっと笑ってしまった。
最終話「だから僕は•••」ではマチュとニャアンとガンダムが対決する?
第11話では、ゼクノヴァで行方不明になっていたシャアとシュウジが再登場する。シロウズの正体がシャアであり「シャロンの薔薇」の排除を狙っていたことが明かされた。一方でシュウジは、ジークアクス世界を終わらせるために向こう側の世界からやってきたという衝撃の事実が明かされる。
次回の最終話だが、サブタイトルは「だから僕は•••」だ。緑のゼクノヴァによって向こうの世界からガンダムがやってくるという衝撃的な展開になりそうだ。まさかラスボスがガンダムになるとは…
第12話ではシュウジのガンダムVSマチュの乗るジークアクス、ニャアンのジフレド、シャアの「赤いガンダム」みたな展開になるのだろうか。3人がかりでもアムロが乗るガンダムに勝てるのかは非常に怪しいが…
衝撃展開すぎて、次回どうなるか全く読めない。これが米津玄師が爆笑した展開なのか。とりあえず、マチュとニャアンが仲直りして欲しいな。
「だから僕は•••」は自伝のタイトルと同じ
ちなみにだが、次回のサブタイトル「だから僕は•••」は富野監督の自伝と同じタイトルである。
いよいよ、次で最終回!
『機動戦士Gundam GQuuuuuuX』は全12話ということで次回が最終回だ。当初は終わる気がしなかったのだが、綺麗に終わりそうだ。第11話でもゼクノヴァで消えてしまったシュウジの行方、シャアの行方、何故ゼクノヴァが発生するのか、シャロンの薔薇内のララァは目を覚ますのか、なぜシュウジは赤いガンダムに乗っているのか、シロウズはシャアなのかなあたりの謎は回収されたかなと思う。いまだに謎のメッセージの送り主が分かっていないが。
あと、イズマコロニーにいるマチュのお母さん大丈夫かな…
個人的には、劇場版か2クール目があってもいいんじゃないかと思うのだが綺麗に終わりそうだ。次回、最終回「だから僕は•••」を楽しみに待ちたい。