日々の栞

本や映画について気ままに書く。理系の元書店員。村上春樹や純文学の考察や感想を書いていく

幾何学的な形の「坊っちゃんの塔」を見てきた

東京の飯田橋には東京理科大学がある。

理系の人なら知っているであろう有名な私立大学だ。

大学名に「理科」が入っているということで文系とは無縁な感じがするが、校内には文学にちなんだものがある。

 

それは「坊っちゃんの塔」だ。

 

下に実際の写真を貼っておこう。「坊っちゃん」と名前がついているので人の形でもしているのかなと思ったら、なんとも幾何学的なフォルム。さすが東京理科大学。

 

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その幾何学的な形状は、鏡映対称な一対の五面体「ペンタドロン」を最少単位の「個」とし、組み合わせて構成されているとのこと。もう何のことやら。

 

「坊っちゃん」という名前だが、由来は夏目漱石の小説『坊っちゃん』だ。

 

『坊っちゃん』とは、四国の中学に数学教師として赴任した純朴な青年「坊っちゃん」が、周囲に反撥し、ひと騒動を起こす話だ。主人公の反俗精神に貫かれた奔放な行動は、読者を虜にする。

実は東京理科大学と夏目漱石の『坊っちゃん』にはちょっとした関係性がある。その名前の由来は、夏目漱石 の小説「坊っちゃん」の主人公が東京理科大学の前身・東京物理学校を卒業した数学教師であったことにある。詳しい説明については塔の近くにあったプレートに記載されている。引用してみよう。

 


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このモニュメントの名称は、夏目漱石 の小説”坊ちゃん ”の主人公が、本学の前身の東京物理学校を卒業した数学教師であったことに由来します。主人公は、卒業後四国松山の中学に赴任して、反俗精神に貫かれた豪放磊落な熱血教師として描かれています。本学が明治の時代から”坊ちゃん”のような、人間味にあふれた実力ある理数系教師を多数輩出し、理学の普及に果たした役割を誇りにさらに未来に亘って脈々と継承していくことを期して、このモニュメントは建設されました。幾何学的な形状は鏡映対称な一対の五面体”ペンタドロン”を最少単位の”個”として、それらを組み合わせて構成されています。”個”の集積により、うねるように上昇する塔の形は、未来を生き抜く強いエネルギーの姿であり、そこに英知あふれる人々の無限の可能性を表現しています。

 

坊っちゃんといえば愛媛県のイメージがあったので、まさかこんなものが東京にあるとは思っても見なかった。

 

また、飯田橋の近くには文豪ともゆかりが深い神楽坂がある。

神楽坂には一度でもいいから住んでみたいなとも思う。

神楽坂だと「かもめブックス」という本屋がお勧めです。

 

 

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