日々の栞

本や映画について気ままに書く。理系の元書店員。村上春樹や純文学の考察や感想を書いていく

世界で愛されるミシマ文学!三島由紀夫の新潮文庫売り上げランキング

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2020年11月25日で三島由紀夫陸上自衛隊市ケ谷駐屯地で割腹自殺してから50年が経つ。『金閣寺』や『潮騒』など数々の名作を残し、海外でも高い評価を受けノーベル文学賞も受賞まじかだったと言われている。右翼的な政治的立場も立ち、実際の行動も起こしていた三島由紀夫。劇的な形で短い人生の幕を下ろした三島由紀夫だが、三島の作品は現在でも広く読み継がれている。三島由紀夫の文庫本といえば新潮文庫だが、これまでの三島由紀夫売り上げランキングが記載されていたのでここでも紹介しようと思う。

 

 

 

第1位 金閣寺

金閣寺 (新潮文庫)

金閣寺 (新潮文庫)

 

「美は……美的なものはもう僕にとっては怨敵なんだ」。吃音と醜い外貌に悩む学僧・溝口にとって、金閣は世界を超脱した美そのものだった。ならばなぜ、彼は憧れを焼いたのか? 現実の金閣放火事件に材を取り、31歳の三島が自らの内面全てを託した不朽の名作。血と炎のイメージで描く〈現象の否定とイデアの肯定〉──三島文学を貫く最大の原理がここにある。

売り上げ第1位は三島由紀夫の代表作『金閣寺』。現実の金閣寺放火事件を題材として、若い学僧の破滅を流麗な文体で描いている。

 

 

第2位 潮騒

潮騒 (新潮文庫)

潮騒 (新潮文庫)

 

古代の伝説が息づく伊勢湾の小島で、逞しく日焼けした海の若者新治は、目もとの涼しげな少女初江に出会う。にわかに騒ぎだす新治の心。星明りの浜、匂う潮の香、触れ合う唇。嵐の日、島の廃墟で二人きりになるのだが、みずみずしい肉体と恋の行方は――。

豊かな自然に彩られた素朴な島を舞台として、初江と新治の純粋な恋愛を描いた小説。みずみずしさが溢れたという形容がぴったりな恋愛小説だ。僕の中では、三島由紀夫のイメージが変わった一冊だ。

 

 

第3位 仮面の告白

仮面の告白 (新潮文庫)

仮面の告白 (新潮文庫)

 

女に魅力を感じず、血に塗れた死を憧憬しつつ自らの性的指向に煩悶する少年「私」。軍靴の響き高まるなか、級友の妹と出会い、愛され、幸福らしきものに酔うが、彼女と唇を重ねたその瞬間「私には凡てがわかった。一刻も早く逃げなければならぬ」――。少年が到達した驚異の境地とは? 自らを断頭台にかけた、典雅にしてスキャンダラスな性的自伝。

三島由紀夫のデビュー作。自らの性的指向に悩む少年を描いた三島の自伝的小説だ。

 

 

第4位 永すぎた春

永すぎた春 (新潮文庫)

永すぎた春 (新潮文庫)

 

T大法学部の学生宝部郁雄と、大学前の古本屋の娘木田百子は、家柄の違いを乗り越えてようやく婚約した。一年三カ月後の郁雄の卒業まで結婚を待つというのが、たったひとつの条件だった。二人は晴れて公認の仲になったが、以前の秘かな恋愛の幸福感に比べると、何かしらもの足りなく思われ始めた…。永すぎた婚約期間中の二人の危機を、独特の巧みな逆説とウィットで洒脱に描く。

 この小説は読んだことがなかった。爽やかな恋愛小説であるようだ。

 

 

第5位 愛の渇き

愛の渇き (新潮文庫)

愛の渇き (新潮文庫)

 

杉本悦子は、女性問題で彼女を悩ませつづけた夫が急逝すると、舅弥吉の別荘兼農園に身を寄せ、間もなく彼と肉体関係に陥った。彼女は夜ごと弥吉の骸骨のような手の愛撫を受けながら、一方では、園丁三郎の若若しい肉体と素朴な心に惹かれていく。だが、三郎には女中の美代という恋人がいることを知った時、悦子は……。〈神なき人間の逆説的な幸福の探求〉を主題にした野心作。

『愛の渇き』というタイトルだけで何だかすごくイケナイ感じが漂っている。未亡人の悦子は舅・弥吉と肉体関係を持っていたが弥吉を愛しているわけではない。悦子の愛は、三郎に向かっていた。悦子は三郎に恋人がいることを知り嫉妬に襲われることになる...。愛や嫉妬の怖さが感じられる小説だ。 

 

 

第6位 美徳のよろめき

美徳のよろめき (新潮文庫)

美徳のよろめき (新潮文庫)

 

生れもしつけもいい優雅なヒロイン倉越夫人節子の無垢な魂にとって、姦通とは異邦の珍しい宝石のようにしか感得されていなかったが……。作者は、精緻な技巧をこらした人工の美の世界に、聖女にも似た不貞の人妻を配し、姦通という背徳の銅貨を、魂のエレガンスという美徳の金貨へと、みごとに錬金してみせる。“よろめき"という流行語を生み、大きな話題をよんだ作品。 

美徳のよろめき』というタイトルだけですごくイケナイ感じが漂っている。 何不自由なく暮らしていた倉越夫人だが、身を滅ぼす不倫にのめり込んでいく...

 

 

第7位 春の雪

春の雪 (新潮文庫)

春の雪 (新潮文庫)

 

 

 

第8位 午後の曳航

午後の曳航 (新潮文庫)

午後の曳航 (新潮文庫)

 

 

 

第9位 花ざかりの森・憂国

花ざかりの森・憂国 (新潮文庫)

花ざかりの森・憂国 (新潮文庫)

 

 

 

第10位 音楽 

音楽 (新潮文庫)

音楽 (新潮文庫)