パリが後押ししてくれる新しい一歩
パリは魅力的だ。パリコレファッションに、エッフェル塔、凱旋門、ルーヴル美術館、フォンダシオン・ルイ・ヴィトンなどファッションや芸術の中心地であるパリ。それだけでなく、『ミッドナイトインパリ』や『アメリ』、『ビフォア・サンセット』といった映画や、ヘミングウェイの『移動祝祭日』といった小説の舞台にもなっている。フランスパンを持ったパリジェンヌが優雅に闊歩している(筆者はパリに行ったことがない)。パリは私の中の憧れの街堂々のNo.1である。いつか行ってみたいな、パリ。
そんな魅力溢れるパリを中心に据えた、新しい一歩を踏み出すのを後押ししてくれる連作短編集が山内マリコの『パリ行ったことないの』だ。11人の迷える女子たちが、パリをきっかけに自分の道を見つけ歩んでいく姿を描いた小説だ。何か新しいことをしたいとき、不安を抱えている時に後押ししてくれる。