日々の栞

本や映画について気ままに書く。理系の元書店員。村上春樹や純文学の考察や感想を書いていく

今村 夏子

あひるが死んでも変わりはいるもの / 「あひる」 今村 夏子 

なにげない日常を描いた小説のようだが、作中には常に不協和音が流れている。これは、「あひる」を初めて読んだ時の印象だ。 今村夏子の「あひる」という小説は平易な文章で書かれていて、一見すると童話のようだ。だけど作中に不穏な雰囲気が常に漂っている…