日々の栞

本や映画について気ままに書く。理系の元書店員。村上春樹や純文学の考察や感想を書いていく

2023-05-01から1ヶ月間の記事一覧

『街とその不確かな壁』の理解を深めるためにおすすめの村上春樹作品5選

街とその不確かな壁 作者:村上春樹 新潮社 Amazon 村上春樹の新作長編小説『街とその不確かな壁』が発売された。『一人称単数』といった短編集は出版されてきたが、新作の長編小説は久しぶりということもあり、発売当初は大きな注目を集めた。 発売から時間…

文學界6月号が豪華すぎる件について

文學界2023年6月号(創作 乗代雄介「それは誠」 九段理江「しをかくうま」 文藝春秋 Amazon いつもの恒例行事として5大文芸誌の内容を見ていたのだが、文學界の6月号のラインナップがとても豪華だったので紹介したい。 注目したいのは、乗代雄介「それは誠…

90分deシネマ / 90分で観れる雰囲気がおしゃれな映画

映画はストーリーに入り込むことで、驚きや楽しみ、ワクワク、ドキドキ、などの色んな感情を体験できる優れたエンターテイメントだ。だが、時間に追われる現代社会では2〜3時間の映画を見ている余裕がないという人も多いだろう。なので大体90分程度で観れ…

コミカルなウディ・アレン流サスペンス / 『タロットカード殺人事件』 ウディ・アレン

『マッチポイント』を観た後に鑑賞したので、こちらもシリアスなサスペンスかと思いきや、シニカルなユーモアに溢れたいつものウディ・アレン作品だった。まさにコミカルなウディ・アレン流サスペンス。主演女優は『マッチポイント』に引き続き、スカーレッ…

90分deシネマ / 90分で観れるモノクロ映画

映画はストーリーに入り込むことで、驚きや楽しみ、ワクワク、ドキドキ、などの色んな感情を体験できる優れたエンターテイメントだ。だが、時間に追われる現代社会では2〜3時間の映画を見ている余裕がないという人も多いだろう。なので大体90分程度で観れ…

村上春樹『街とその不確かな壁』の感想を徒然なるままに書く

村上春樹の最新作『街とその不確かな壁』を読み終えた。早く読みたい気持ちとじっくりと味わいたい気持ちがせめぎ合う中での読書だった。 村上春樹の最新長編を発売直後にリアルタイムで読むのは、何気に初めてかもしれない。『騎士団長殺し』の時は数週間遅…

案外知らない!?東野圭吾の隠れた名作ミステリ3選

東野圭吾は、ガリレオシリーズや加賀恭一郎シリーズでお馴染みの大人気ミステリー作家だ。知らない人は恐らくいない。 東野圭吾は、ガリレオシリーズの『容疑者Xの献身』で直木賞を受賞している。『容疑者Xの献身』は本当に傑作だ。他に有名な作品を列挙し…

夫婦の危機をどう乗り越える?セックスレスが題材になった小説まとめ

セックスレスは、夫婦やカップルにとって重大な問題だろう。体のコミュニケーションがなくなってしまったら、二人の関係も冷え込んでしまう。セックスレスの問題を抱えながら、日々を悶々と過ごしている人は多いと思う。 だが、非常にセンシティブな問題故に…