日々の栞

本や映画について気ままに書く。理系の元書店員。村上春樹や純文学の考察や感想を書いていく

2018-09-01から1ヶ月間の記事一覧

「Céline」から「CELINE」へ  エディによる新しいセリーヌの始まり

今回の2019年春夏のパリコレクションで最も注目を集めていたのはエディ率いる新生セリーヌだろう。大方の予想通り、ショーで示されたのは、前任のフィービー・ファイロの築き上げてきた「Céline」ではなく、エディ色が強い「CELINE」だった。やっぱり、エデ…

そうだ、村上春樹を読もう!初心者におすすめの村上春樹作品

今や日本を代表する作家・村上春樹。その人気は日本にとどまらず、世界中で読まれている。洒脱な表現や比喩と、巧みなストーリーテリング、魅力的な謎解き要素などの魅力が詰まった村上春樹作品。これから村上春樹を読むという人のために、初心者におススメ…

「第三の新人」って知ってる?

「第三の新人」とは? 第三の新人名作選 (講談社文芸文庫) 作者:安岡 章太郎,阿川 弘之,庄野 潤三,遠藤 周作,吉行 淳之介,小沼 丹,近藤 啓太郎,小島 信夫,島尾 敏雄,三浦 朱門 講談社 Amazon 「第三の新人」という文学史上の用語がある。高校生の時に国語の…

「左翼」ではなく「サヨク」 / 『優しいサヨクのための嬉遊曲』 島田 雅彦

「サヨク」を描いた島田雅彦のデビュー作 僕は「左翼」が流行った時代を知らない。生まれたときには冷戦は終わっていたし、ソ連はロシアになっていた。日本でも左翼運動が盛り上がったらしいけれど、歴史の教科書や小説ぐらいでしか見たことがない。『僕って…

「村上春樹が新ノーベル文学賞最終候補」について思うこと

村上春樹が正式に候補に!? www.jiji.com もはや秋の風物詩ともいえる「村上春樹はノーベル文学賞を受賞するのか」祭り。ハルキストたちがカフェに集まって、今年こそは受賞するとインタビューに答えている風景は見慣れた景色だ。そして、村上春樹が受賞を逃…