日々の栞

本や映画について気ままに書く。理系の元書店員。村上春樹や純文学の考察や感想を書いていく

2018-08-01から1ヶ月間の記事一覧

美禰子という謎 / 『三四郎』 夏目 漱石

恋愛のアマチュア・三四郎の恋 夏目漱石の小説には恋愛小説が多い。しかも、どれも一筋縄ではいかない恋愛小説だ。『それから』では三角関係の果ての不倫が描かれているし、『門』では略奪婚のその後、『こころ』では三角関係の果ての悲劇を描いている。『そ…

ウディ・アレンがギリシャ悲劇を映画にしたら /『誘惑のアフロディーテ』 ウディ・アレン

『誘惑のアフロディーテ』はギリシャ悲劇のパロディ!? Mighty Aphrodite Trailer 1995 ウディ・アレンは、人生の不条理や悲劇をコミカルに描いてきた映画監督だ。『誘惑のアフロディーテ』がテーマとするのも、ある男の運命の悲劇に他ならない。タイトルのア…