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ヒロインの思い出 / 「ヒロイン」 back number

音楽に染み込んだ思い出

音楽には思い出が染み込む。その音楽をよく聞いていた当時の出来事や感情の揺れ動きが音楽に染み込んでいて、染み込んだ思い出が胸を締め付けるときがある。明るい思い出の時もあれば、悲しい思い出の時もある。back numberのヒロインに染み込んだ思い出は失恋のそれだ。

 

back numberをよく聞いていたのは大学二回生の時だ。友達に勧められて聞くようになった。恋愛に対して奥手だった僕は自分から彼女を作ろうと行動を起こすことがなく、草食系というよりかは女々しい感じの男子だった。だからback numberの曲が自然と好きになった。二回生の時の恋愛のBGMはback numberになっている。二回生の冬の時に好きだったのは同じ学科の女の子で、高嶺の花子さんと言えるぐらいに綺麗でお洒落だった。ひょんなことから話すようになり、Lineを頻繁にやりとりするようになった。最初にあったときには恋愛感情はなかったけれど、仲良くなるにつれて強く惹かれていった。あんなにも強く惹かれることってもうないんじゃないかなって思えるぐらいに。

 

彼女は大学の授業が終わり、春休みが始まると海外へ短期留学に行った。留学した後もLineをやりとりしたけれど、時差があるから日本と同じようにいかない。それでも心は満たされていた。留学先の雪景色の写真も送られてきた。君の街には雪が降っているんだなとヒロインの歌詞に彼女を重ね合わせ、ヒロインを聞いていた。デートに誘いたかったけれど、彼女に釣り合う自信がなくて勇気が出なかった。彼女が日本に帰って着た後、勇気を振り絞ってデートに誘ってみた。けれど、当日の前日に体調不良でドタキャンされてしまった。もう僕にはもう一度デートに誘う気力はなかった。やっぱり僕は彼女には不釣り合いなんだなと。今から思うともう一度誘えば良かったなと思うけれど、もうどうしようもない。過去を悔やんだってどうにもならない。彼女とはそれから色々あって疎遠になっていった。今でも話すことがあるけれど、何故だかあの時みたいに心を揺さぶられることがない。

 

 

ヒロインを聞いて思い浮かべる人は、今でもあの人だ。これからも変わることはないと思う。でもそれは今の彼女ではなくて、思い出の中の彼女だ。本当に好きだった彼女はもう思い出の中にしかいない。それを考えるとたまらなく悲しい。

 

 

ヒロイン

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