日々の栞

本や映画について気ままに書く。理系の元書店員。村上春樹や純文学の考察や感想を書いていく

2019-02-01から1日間の記事一覧

学生運動で揺らぐ「僕」のアイデンティティ /『僕って何』 三田 誠広

他人との関係性の中で揺らいでいく「僕」のアイデンティティについて描いた小説が、『僕って何』だ。「僕」はセクト争いに翻弄される中で、自分のアイデンティティを見失っていく。現代版の三四郎だ。「僕」は部活やサークルの延長線上で、学生運動に参加し…