日々の栞

本や映画について気ままに書く。理系の元書店員。村上春樹や純文学の考察や感想を書いていく

2016-07-13から1日間の記事一覧

現代人の繋がりの薄さ / 「闖入者」 安部 公房

僕の1番好きな作家、安部公房の短編小説「闖入者」について書こうと思う。「闖入者」は『水中都市・デンドロカカリヤ』に収録されている短編だ。世にも奇妙な物語にありそうな、薄気味悪い小説である。民主主義で広く信じられている「多数決」という制度の暴…